【日本語・国語】助動詞一覧表・種類や意味【用言のより具体的な意味を伝える】

ここでは、品詞の1類「助動詞(じょどうし)」の一覧表を、それぞれの種類別に、意味を紹介していきます。ちなみに、助動詞とは、用言や他の助動詞に付いてさまざまな意味を加える品詞の1類のことです。日本語の文章に使用すると用言のより具体的な意味を伝えることができます。

助動詞一覧です。「う・くさい・げす・さす・させる・し・しめる・じゃ・す・せる・そう・そうだ・た・だ・たい・たがる・だす・だら・だろう・ちゃう・っす・っぽい・です・てる・でる・とき・とく・どす・ない・ぬ・のだ・はる・ひん・べし・へん・まい・ます・や・やがる・やす・やん・やんす・よ・よう・ようだ・らしい・られる・れる・ろ・ん・んす・んず・んだ・んとす」。以下では、それぞれの意味を詳しく解説していきます。

助動詞の一覧表う行

助動詞の種類意味
話し手の意志を表す勧誘や婉曲な命令を表す話し手の推量・想像を表す話し手のおおまかな評価や判断を表す聞き手の同意や確認、気づきを促す疑問・反語の語気をやわらげる仮定、仮想を表す当然、確信を表す。べき。はず事態の実現が近づいていることを表す

助動詞の一覧表く行

助動詞の種類意味
くさい…みたいな感じだ。…らしい。…っぽい。

助動詞の一覧表け行

助動詞の種類意味
げす助動詞「で」や格助詞「で」に付いて、現在形の丁寧文を作る。~です。~でございます。格助詞「て」に付いて、過去や完了の意味の丁寧文を作る。~でした。~ました。〜しています。〜してございます。

助動詞の一覧表さ行

助動詞の種類意味
さすさせる。
させる勧めたり命じたりして行う・従うようにする。そのようにすることを許す、あるいは、そのままにして置く。

助動詞の一覧表し行

助動詞の種類意味
助動詞きの連体形
しめる勧めたり命じたりして、動作を行うようにする。状態を実現するようにする。「させる」「せる」と比べて文語調な印象を与える。
じゃ断定の助動詞だと同義。

助動詞の一覧表す行

助動詞の種類意味
せる。

助動詞の一覧表せ行

助動詞の種類意味
せる勧めたり命じたりして行う・従うようにする。そのようにすることを許す、あるいは、そのままにして置く。

助動詞の一覧表そ行

助動詞の種類意味
そう今にも~する様子である。外からは~に見える。そのように言われている、伝え聞いている。
そうだ今にも~する様子である。そのような様子が見られる。人から聞いたことを述べる。

助動詞の一覧表た行

助動詞の種類意味
その事柄が話し手にとって、過去のものや既定のものになっていることを表す。実況中継などで、直前過去を表す。経験や履歴などを表す。完了を表す。状態を表す。述語としては「ている」「てある」などの形を取る。従属節の時制が主節の時制に先行することを表す。発見、気づき、確認、思い出し、念押し、未知の事項の開示などを表す。判断がほぼ確定的であることを表す。一部の語彙において、事態の変化や終了などに関わる発話内行為を表す。一部の語彙において、状態の発生や継続を表す。その他語彙的なもの。虚辞的なもの。丁寧な語感を表す。仮定内容を表す。反実仮想において、過去または現在に関する帰結を表す。実際にはしなかったことを後悔の気持ちを伴って表す。実際にはそのようにならなかったりできなかったりしたことを表したり、言外に示唆したりする。打消しを伴う文では、そのようになってしまったことを示唆する。軽い命令を表す。意思や決断を表す。仮定の語感をいくぶんやわらかくさせる。口語的にする。軽い命令を表す。
断定の意を表わす。体言、副詞及び一部の助詞・助動詞に接続する。なお、形容動詞を独立の品詞として認めない立場においては、語幹とされる名詞等に本助動詞が接続したものと説く。述部の動詞、形容詞または動詞接尾辞のするを省略した文において、代わりに名詞述語文を成立させるために用いる助動詞。この構造はうなぎ文と呼ばれる。会話などにおける疑問詞疑問文の文末について、疑問の語気を表す。のまたはんに後置するが、方言ではそのまま用いることもある。次に続く文に対する理由を表す。だから。強調や詠嘆を表す。そうだ。ねやよ、よね、ななどと共に用いるか、「だろ」などの形で用いる。
たい動詞の連用形について、希望を表す。
主文の述語になる場合、言い切りの形では一人称、疑問では二人称となるのが普通。
したいようにすればよい。彼が言いたかったのはおそらくこういうことだ。希望や願望を表す。他者に請い求める意を表す。してほしい。
たがる何かをしたい様子を見せる。
だす丁寧な断定を表す。
だら~だろう。「だらあ」とも。
だろう助動詞のうち、断定の助動詞「だ」の未然形に推量の助動詞「う」がついた形で、不確かではあるが一応の断定、あるいは推量を表す。相手に気づいてもらうためのうながしや確認を表す。〜じゃないか。相手への確認の形で列挙を表す。相手への確認の形で非難や不満、投げやりな語気などを表す。独白として用いることもある。疑問・反語の語気をいくぶんやわらげる。

助動詞の一覧表ち行

助動詞の種類意味
ちゃう「てしまう」の転「ちまう」がさらに訛ったもの。動作・作用が完了すること、特に元に戻らない結果を残すことを表現し、そのことを嫌う気持をも含意する、一種の助動詞として用いられる。

助動詞の一覧表つ行

助動詞の種類意味
っす口語の丁寧語の助動詞。聞き手に対する軽い敬意を示す。知的なイメージは無い。だの場合は、これを取って名詞に直接つける。
っぽい名詞、形容詞・形容動詞の語幹、動詞の連用形などに接続し、その語が有する性質や行為が一見強調されている状況を表す。慣用の度合いにより接尾辞として形容詞を作る。やや口語的用法。名詞接続。そのものが有する性質が見た目顕著である。見た目その色に近い。〜であることが推測される。形容詞・形容動詞の語幹接続。見るからに〜な状態、いかにも〜な状態。一見〜な状態、ぱっと見は〜な状態。〜であることが推測される。動詞の連用形接続。〜することが多い。容易に〜する。「〜やすい」に言い換えられる。動作の結果そのようになった。動詞の終止形接続。〜していることが推測される。

助動詞の一覧表て行

助動詞の種類意味
です「だ」の丁寧語。名詞、用言および用言に準ずるもの、一部の助詞に接続する。「だ」と同様に用言の連体形に「の」または「ん」を伴う形で接続することができるが、形容詞や形容詞的助動詞の連体形、形容動詞や形容動詞的助動詞の語幹には「の」「ん」を伴わずにもつく。断定の意を表す。述部の動詞、形容詞または動詞接尾辞のするを省略した文において、代わりに名詞述語文を成立させるために用いる丁寧な助動詞。この構造はうなぎ文と呼ばれる。会話などにおける疑問文の文末について、疑問の語気を表す丁寧語。そうです。ねやよ、よね、かなどと共に用いるか、「でしょ」などの形で用いる。
てるている。
でるでいる。

助動詞の一覧表と行

助動詞の種類意味
とき「ておき」が縮まったもの。関西では「…したらよい」の意味でしばしば文末で用いる。また、打消しの助動詞んにも接続し「…しない方がよい」の意味になる。
とく〔口語〕前もって何々する、予備的にその動作をすませるの意味。現状に変更を加えず、そのままを維持する。放置したままにする。行為やその結果を持続する。おだやかな命令をあらわす。依頼や軽い命令、意向表現などの否定をあらわす。
どす京都府・滋賀県などの方言で、丁寧な断定を表す。「でおす」の転。

助動詞の一覧表な行

助動詞の種類意味
ない動作・状態などの打ち消しの意を作る。語義1より、反語的用法として、勧誘の意を作る。

助動詞の一覧表ぬ行

助動詞の種類意味
動作・状態などの打ち消しの意を作る。

助動詞の一覧表の行

助動詞の種類意味
のだ理由などを強調した断定の意話し手の決意や要求などを表す事柄の様子などを強調して説明する会話などでの疑問詞疑問文で、疑問の語気を表す

助動詞の一覧表は行

助動詞の種類意味
はる~れる。~なさる。相手または第三者の行動に対する軽い尊敬語。五段動詞の連用形または未然形に付く。サ変・カ変・一段動詞の場合は「連用形+はる」または「連用形+や+はる」。京都などでは敬意をほとんど伴わず動物や無生物や身内にも用いる、美化語となっている。

助動詞の一覧表ひ行

助動詞の種類意味
ひん~ない

助動詞の一覧表へ行

助動詞の種類意味
べし他に強制する意味を表す。命令。禁止の意味を表す。義務。至当性。必然的ななりゆきを表す。ふさわしいこと、値することを表す。妥当性。目的や目標を表す。可能や可能推定の意味を表す。~することができる。~することができそうだ。
へん~ない
語源:「~はせぬ」が転じたもの。

助動詞の一覧表ま行

助動詞の種類意味
まい~ではないであろう、~しないだろう。~しないつもりである。~しようよ。~しようじゃないか。
ます動詞の連用形について丁寧さを示す助動詞。

助動詞の一覧表や行

助動詞の種類意味
西日本、特に関西・北陸などでみられるじゃの変化。
やがる動詞・助動詞の連用形に付き、その動詞・助動詞の動作主への軽蔑や非難を表す。
やす軽い敬意を表す。丁寧の意を表す。
やん~じゃん
やんす~なさる。尊敬を表す。~ます。丁寧を表す

助動詞の一覧表よ行

助動詞の種類意味
推量の助動詞ようだの語幹ようの短縮。「よな」「よに」の形で用いられることが多い。
よう主体の意志を表す。推測を表す。「するだろう」に比べ硬い表現。「どうして」「誰が」「か」など、疑問を表す語を伴って)疑問や反語の語気をやわらげる。「するだろう」に比べ硬い表現。勧誘、催促を表す。仮定、仮想を表すある動作がもうすぐ起こることを表す。
ようだ一定の根拠をもった不確かな断定を表す。…と感じる、見受ける。似ている事物にたとえたり、一見そう見える事柄を示したりする。ような/ように」の形で)同類中の一例として示す。そうである様子や状況などを表す。目的や目標、手順、意志、習慣などを表す。依頼や注意などの内容を示す。軽い命令や指示を表す。願望・希望を表す。変化や変更の内容を示す。しくみや状態、制度などを表す。発言内容を導く。言うことには。

助動詞の一覧表ら行

助動詞の種類意味
らしい事実を手がかりに推し量った判断を表す。ようだ。伝聞を表す。そうだ。という。行為や態度などがそのものの特徴や性質をよく示していることを表す。いかにも〜のようだ。まさに〜そのものだ。〜にふさわしい。そうらしい。推定、伝聞を表す。
られる動作がはっきりと意図しないで、自然に起きていることを表す。他者から発せられる動作を被ることを表す。動作をすることができることを表す。動作の主語に対する軽い敬意の念を表す。してはいけない。しないで。するものではない。するわけにはいかない。

助動詞の一覧表れ行

助動詞の種類意味
れる動作がはっきりと意図しないで、自然に起きていることを表す。他者から発せられる動作を被ることを表す。動作をすることができることを表す。動作の主語に対する軽い敬意の念を表す。してはいけない。しないで。するものではない。するわけにはいかない。重言的に可能の意味を表す。いわゆる「れ足す言葉」。

助動詞の一覧表ろ行

助動詞の種類意味
推量を表す。だろう。

助動詞の一覧表ん行

助動詞の種類意味
~でない。~う、~だろう、~しよう。命令を表す。〜しなさい。関連語:りん
んす「ます」または「しゃんす」を参照
んず「むず」を参照
んだ「のだ」の転訛。
んとす助動詞「む」と格助詞「と」にサ変動詞「す」が付いた形の音変化。むとす

以上、品詞の助動詞の一覧表でした。助動詞は、日本語の文章に使用すると用言のより具体的な意味を伝えることができます。この他にも「品詞一覧表」にて品詞について情報をまとめていますのでよろしければご覧ください。最後までご覧いただきありがとうございました!