この記事では、日本語の終助詞の「が(がな)」とはなにかについて解説した後その終助詞の「が(がな)」についての問題を出題していきます。なお終助詞とは、文の終わりに付いてある気持ちを添える助詞の一類のことです。お気になるかたは詳しくは、「終助詞とは」または「終助詞の一覧表」に一覧としてまとめていますのでご覧ください。
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終助詞の「が(がな)」とは?三省堂 大辞林 第三版の定義
が
体言および体言的なものや活用する語の終止形に接続する。①事実と反対の事柄や実現しにくい事柄が実現するのを望む気持ちを表す。詠嘆的な気持ちが加わる。「…がなあ」の形をとることが多い。 「早く来ればいい-なあ」 「合格するといい-なあ」②遠回しに述べる気持ちを表す。 「今日は、早く帰りたいのです-」③ののしる気持ちを表す。名詞を受ける。 「この大馬鹿ものめ-」④不審の気持ちを表す。 「はてな、今までそこにいたはずだ-」
出典:三省堂 大辞林 第三版 引用:コトバンク
がな
〔願望を表す終助詞「が」に詠嘆を表す終助詞「な」が付いてできたもの。上代の「がも」に代わって、中古以降用いられるようになった語〕①体言または体言に助詞の付いたものに付いて、願望の意を表す。…がほしいなあ。…があってくれたらなあ。 「さらむ者-。使はむとこそおぼゆれ/枕草子 300」 「あぱれ、よからうかたき-。最後のいくさしてみせ奉らん/平家 9」②命令または禁止を表す文に付いて、第三者の動作の実現を願う意を表す。中世以降の用法。…てほしいなあ。…てくれたらなあ。 「橋へまはれば人が知る、湊の川の塩がひけ-/閑吟集」 「早ういね-、いね-、ともがけど、いぬる気色なく/浄瑠璃・今宮心中 中」 〔上代における願望の終助詞「もがも」は、平安時代には「もがな」の形で用いられたが、「もがな」は「も ━ がな」と意識されたところから、平安時代の半ば以降、「がな」が切り離されて用いられるようになり、中世以降は「がな」がひろく用いられるに至った〕
出典:三省堂 大辞林 第三版 引用:コトバンク
辞典の三省堂 大辞林 第三版には、以上のような終助詞の「が(がな)」についての働きが複数定義されています。
ただし、少々長いため要約します。
大辞林の終助詞「が(がな)」の定義を要約
- が(がな)(終助詞)
- 文末のいろいろな語について、相手に迂遠に意見。また、軽侮・罵倒・感動・願望の意を添える。
終助詞の「が(がな)」の文法・用法は以上です。
続いて、例文を紹介します。
終助詞「が(がな)」を用いた3つの例文
- 親には知らない人にはついていってはいけないと言われたのですが(迂遠に意見)
- くずが!(軽蔑)
- 先生にバレなければいいがなあ(願望)
以上で、終助詞の「が(がな)」とはなにかについての解説は終了です。続いて、終助詞の「が(がな)」についての問題を出題していきます。
終助詞の「が(がな)」について問題を3つ出題
問題1:①、②、③の問題文に含まれる、終助詞の「が(がな)」の数をそれぞれ解答せよ。
①.熱くて身体が干からびそうなんですが。
②.うんこたれが!
③.明日は遠足だ。眠れるといいがなあ。
回答
①.熱くて身体が干からびそうなんですが。
②.うんこたれが!
③.明日は遠足だ。眠れるといいがなあ。
①. 1つ ②.1つ ③.1つ
以上、終助詞の「が(がな)」についての問題でした。今回は、1.終助詞の「が(がな)」とはなにか、また2.終助詞の「が(がな)」に関する問題を出題しました。終助詞の「が(がな)」は、他の終助詞と比較して迂遠に意見を述べたり軽蔑や願望の意を添える要素が強いです。
使い方をしっかり学習することで、お子様への教育であれば、気持ちの表現を豊かに伝えられるようになり、すでに大人である場合でも文章や話をわかりやすく簡潔に、魅力的な表現をすることができるようになると思います。最後までご覧頂きありがとうございました!