この記事では、日本語の終助詞の「か」とはなにかについて解説した後その終助詞の「か」についての問題を出題していきます。なお終助詞とは、文の終わりに付いてある気持ちを添える助詞の一類のことです。お気になるかたは詳しくは、「終助詞とは」または「終助詞の一覧表」に一覧としてまとめていますのでご覧ください。
終助詞の「か」とは?三省堂 大辞林 第三版の定義
文末にある種々の語に付く。古語では活用する語の場合その連体形に付く。
出典:三省堂 大辞林 第三版 引用:コトバンク
①疑い・問いかけの気持ちを表す。 「なぜ人間は死ぬのでしょう-」 「あなたはどなたです-」
②確かめの気持ちを表す。 「いい-、しっかりやれよ」 「どうしても行くの-」
③反語を表す。「う」「よう」を受けることが多い。 「果たしてそれが真実といえよう-」 「誰がそんなことする-い」
④反駁はんばくする気持ちを表す。 「本当にそうでしょう-」
⑤相手をなじる気持ちを表す。 「そんなことをする人があります-」 「人のいうことがわからないの-」
⑥念を押す気持ちを添える。「…ではないか」の形をとることが多い。 「早く起きなさいといったではない-」
⑦誘い・依頼の気持ちを表す。「う」「よう」「ない」などを受ける。 「コーヒーでも飲もう-」 「やってみようじゃない-」
⑧遠回しに命令する気持ちを表す。「…たらどうか」の形をとることもある。 「あれこれ考えるよりやってみたらどう-」
⑨独り合点の気持ちを表す。詠嘆・回想の気持ちが強い。 「『春はあけぼの』-、いい文句だな」 「そう-、失敗だったの-」
⑩願望を表す。「…ないかな」の形をとることが多い。 「早く休みにならない-なあ」
⑪詠嘆の気持ちを表す。多く、係助詞「も」と併用される。 「白露を珠たまにもぬける春の柳-/古今 春上」
⑫願望を表す。「てしか」「ぬか」「もが」などの形をとる。 → てしか ・もが ・ぬか 〔「か」は古くは係助詞であった。その文中における用法は中世前期以後、次第に係りとしての性格を失っていき、中世後期以降副助詞としての用法が一般となる。また文末における用法は、係助詞「や」の衰退に伴い、終助詞としての用法が広く行われるようになった。並立助詞は近世江戸語以降の用法〕
辞典の三省堂 大辞林 第三版には、以上のような終助詞の「か」についての働きが複数定義されています。
ただし、少々長いため要約します。
大辞林の終助詞「か」の定義を要約
- か(終助詞)
- 文末のいろいろな語について、質問や疑問・察知・反語・難詰・勧誘・驚き・感動の気持ちを添える。古文では願望を添える
終助詞の「か」の文法・用法は以上です。
続いて、例文を紹介します。
終助詞「か」を用いた3つの例文
- 身体がボロボロですが、大丈夫ですか?(質問)
- これお前が全部食べたのか(疑問)
- それでも生きたいと思うか(反語)
以上で、終助詞の「か」とはなにかについての解説は終了です。続いて、終助詞の「か」についての問題を出題していきます。
終助詞の「か」について問題を3つ出題
問題1:①、②、③の問題文に含まれる、終助詞の「か」の数をそれぞれ解答せよ。
①.この水飲んでもいいですか?熱くて身体が干からびそうなんです。
②.夜中に大きな声で歌うばかがいるか!何回目だこのばか
③.名案を思いつきました。言ってもいいですか?
回答
①.この水飲んでもいいですか?熱くて身体が干からびそうなんです。
②.夜中に大きな声で歌うばかがいるか!何回目だこのばか
③.名案を思いつきました。言ってもいいですか?
①. 1つ ②.1つ ③.1つ
以上、終助詞の「か」についての問題でした。今回は、1.終助詞の「か」とはなにか、また2.終助詞の「か」に関する問題を出題しました。終助詞の「か」は、他の終助詞と比較して疑問・質問の意を添える要素が強いです。
使い方をしっかり学習することで、お子様への教育であれば、疑問の気持ちをしっかりと伝えられるようになり、すでに大人である場合でも文章や話をわかりやすく簡潔に、魅力的な文章や話を表現することができるようになると思います。最後までご覧頂きありがとうございました!